公示地価は上昇とは何故?

2019年05月24日

株バブルは終焉、しかし日銀が買い支え

 

弊社は昨年11月に株バブルは終焉した、と分析いたしました途端、東証株価は24千円台⇒21千円前後に急落しました。4/5付日本経済新聞によれば、海外投資家は一斉に売り越しましたが、日銀がほぼ同額(約56,500億円)の買いを実行しましたので、今現在21千円前後の株価で推移しています。

結果、日銀のETF(上場投資信託)保有残高は約29兆円(日本の国家予算の約30%。東証1部の時価総額の5%で日銀は日本株最大の株主です。)と過大となっています。「異次元の金融緩和」をはるかに超えるジャボジャボのバブルです。

国家財政も大赤字の借金経営

同様に国家予算の歳出は100兆円の大台を超えましたが、歳入のうち税収は約60%です。つまり国家予算は、建設国債・赤字国債(という借金、それも累積1,000兆円超え)によって初めて成り立っている現状(資料2の左下の図)です。地方自治体の借入金残高合計は約200兆円です。(4/17付日本経済新聞)。

不動産の売買・賃貸とも実勢は下落、しかし

「人口減」の影響により不動産売買価格は(都心の一部を除き)下落、賃料も下落しています。しかし、今年3月の公示地価が上昇したのは何故でしょうか。相続税、あるいは固定資産税・不動産取得税が増税になります。

 

日本の総人口は10年前をピークに減少し、この1年間では27万人減少しました。現在宅地・戸建の売れ行きが全く鈍く、都心の分譲マンションもスピード低下。海外投資家のマネー停滞です。

投資用不動産の価格は下落、東洋経済は「不動産バブル崩壊前夜」と報道しています。不動産への投資マネーが減り、1年半前から下落基調、破綻リスクが出てきました。

弊社はバブル経済崩壊後、あざみ野南物件を@140~155万円/坪で確実に成約させていました。その20年後の今、あざみ野南と言えど成約まで約1年間かかります。しかし公示価格だけは上昇し、資産税はますます増税となってしまいます。