2015.5  最近読んだ本

壮年・中年になってから本好きになりました。

Kabは小学校時代、勉強は授業中だけすればよい、その授業中にすべて覚えるものだ、と考えていて、そう実行した。毎日駆け回り、毎日野球をしていた。科学の本だけは読んだが、他は読まなかった。ただ、中学受験や中学校入学後は、「世の中には頭がいいやつがたくさんいる」と痛切に感じたので、家に帰っても勉強するようになった。それでも教科書以外、本は読まなかった。

不動産業界に入った23年前からは、税金、金融、法律の本は熱心に読むようになった。本好きになったのは壮年〜中年になってからだ。

現在は、月に2〜3冊読んでいる。乱読のたぐいだが、やはり石油会社エクソンで働いていたから、エネルギー関係の本が多い。

最近、次の本は、読んで面白かった、同時にとてもためになった。

 

 

 

 

(1)海賊とよばれた男(上)・(下) 百田 尚樹著 講談社

100%民族資本の石油会社である出光興産の創始者の出光佐三さんの一生を書いた本で、3年前に刊行されているのに、うかつにも今読みました。

Kabは石油メジャー「エクソン」(この本の中ではスタンダード石油)に、一生の因縁がある(詳しくは拙著「無駄な経験は何もない」をご参考下さい。)から、この(上)・(下)を一気に読んでしまいました。

 

特に、1945年(昭和20年)第二次世界大戦直後、アジア各地で敗戦を迎えた社員約1千人を「ひとりの馘首もならん」と首切りをしなかったこと。

常に消費者と社員のことを第一に考え、石油業界のヤミカルテルに同調せず、石油メジャーの言いなりにならず、日本の石油販売の約15%のシェアに上昇させ、そして徳山、千葉、姫路に製油所を建設したこと。

1953年(昭和28年)イギリスから経済封鎖されていたイラン石油を自社のタンカー日章丸(1万9千トン)で日本に持ってきたこと。

は、感動・感激そして何回も感涙しながら読みました。

 

すさまじい妨害や困難があっても真正面からぶつかって、乗り越えていった出光佐三さんは、とてつもなく大きく、深く、高い人間愛を持っていたからに他ならないと思いました。

 

(2)日本はなぜ、「基地」と「原発」を止めれないのか 矢部 宏治著 集英社インターナショナル

3.11による福島原発事故の責任者はだれも罪に問われないのはなぜ?
沖縄の普天間基地のすぐ横を米軍機は低空飛行しないのはなぜか?
日米安保条約と日本国憲法とどちらが上位にあるのか?
を歴史的に解明している。

(3)核を求めた日本、被爆国の知られざる真実 「NHKスペシャル」取材班著 光文社

日本政府はなぜ、原発にこだわるのか、追及している。
そして、「核兵器製造の経済的・技術的ポテンシャルは常に保持する」と、書かれている報告書『わが国の外交政策大綱』を見つけるのである。
取材は2011年3・11より以前になされたが、本が出版されたのは3.11の翌年の2012年1月であった。出版はどういう訳かNHK出版ではなく、光文社である。

kabは真実を求めてやまない。
真実「誠」を持っている人は、人間愛に溢れている。その方々はありがたくもずっと親友でいてくれている。