2011.2.20 中近東問題を考える

独裁者のムバラク大統領を退陣させたエジプトの燎原の火!!

kabが中学受験の時の社会科の試験問題で「アラブ連盟とは?」、「エジプト ナセル大統領とは?」が出されたこと、さらに大学を卒業して、石油に多大な興味があってエッソ石油(エクソン)に入社したこともあり、中近東・アラブ諸国およびパレスチナ問題に非常に関心があります。

今回のムバラク大統領を退陣に追い込んだエジプト国民の粘り強い闘いを見て、kabは次のことを思いました。

(1) 何故エジプト国民は「貧しい」のか?

ムバラク退陣を要求した理由として「貧乏」、「失業」がありました。

エジプトには古代文明の遺跡が多数あり、世界から観光客が多数訪問し、さらに1956年に国有化したスエズ運河(マンモスタンカーも通行できる)の固定的な収入もあるのですから、エジプトは「貧しい」国ではないはずです。これらの莫大な収入が、どこに消えてしまったのでしょうか?

この莫大な固定収入のことについて、新聞報道・テレビ報道がないので、kabにはわかりませんが、エジプト国民の闘いは次にこれらの莫大な収入の行方を公開させるように向かうことでしょう。近隣の産油国では、原油の莫大な収入の使途についての追及が始まるでしょう。

(2) エジプトはイスラム世界の中心だから

エジプトには、ナイル川流域における古代文明があったし、13世紀以後はイスラム世界の文化的中心となり、さらに1945年に結成されたアラブ連盟(目的:アラブ諸国の独立と主権の確立、および政治・経済についての相互の協力)の中心国であったから、エジプトでの闘いは必ず近隣アラブ諸国は勿論、アジア〜アフリカ諸国に飛び火する、とkabは思います。

インターネットの時代だから、急速に「燎原の火」のように拡大していくことでしょう。

(3) 日本は何をすべきか?

砂漠での、日本人である中村医師がアフガニスタン砂漠で、井戸の掘削、灌漑事業→田畑での収穫をテレビで放映されていました。至る所に日本の昔からの技術やノウハウが生かされていました。

今こそ、細かい所まで緻密な日本の農業技術(井戸から始まる総合的な技術体系)が、アラブ世界のお役に立てる時代の到来、と思います。