2009.10.8 賃貸経営を考える!

慎重かつ適切な判断が必要な時代

関西の大阪高裁や京都地裁で最近、賃貸物件の更新料について無効判決が出されました。仮に更新料無効が関東でも適用されたら、弱小零細経営者である貸主はパンクしてしまいます。そうでなくても、退去時のリフォーム費用のほとんどが貸主負担との国土交通省のガイドラインが、全国的に適用されている現在、貸主の負担は増大しています。まさに「賃貸物件を建てれば安心」の時代ではなく、賃貸事業として、厳しい経営をせざるを得ない時代です。従いまして、管理会社の良し悪し、建築プラン・建築費等によって、逆に生活に悪影響がでることもあり、慎重かつ適切な判断が必要な時代となりました。

 

 

関東とは全く違う契約内容

関西、ことに京都では、更新料は毎年で、しかも2ヶ月〜4ヶ月となっています。更新料が高額すぎます。2年〜3年の更新時に0.5ヶ月〜1ヶ月との関東とは全く違います。

そうですので、大阪・京都の判決は、関東とはかけ離れたものです。神奈川ではこの判決を同一視することは正しくありません。

事業としての賃貸経営を!!

全国的にみて、賃貸物件は完全に供給過多です。東京や神奈川でも賃貸の空室率は20%弱です。栃木県・群馬県は空室率30%以上です。

「賃貸物件を建てればよい」「建てれば安心」の時代は終わりました。「事業」として賃貸経営をしないと、「賃貸貧乏」、「賃貸破産」になってしまいます。

 

Kabの考える今後の賃貸経営方針です。

 今後賃貸物件は、駅歩10分以内のみとし、初期の利回りが15〜20%以上となるものに絞るべきです。10%前後であれば、見合わせるべきですし、融資金利が4%〜5%以上になっても大丈夫な計算をすべきです。

 空室がなかなかうまらない古い賃貸物件は、思い切って賃料を20%〜30%ダウンしてでも満室にすべきです。

 借り上げ(サブリース)方式を考える場合、「築後10年以上でも適用されるのか」「賃料は2〜4年毎に見直しされて安くなるのではないか」「もともとの建築費が割高でないのか」等を吟味すべきです。将来賃料が下がっても、家賃保証額が融資返済額の1.5〜2倍以上の場合のみ、借り上げ(サブリース)方式を検討すべきです。

くれぐれも賃貸経営は、まず建築費という数千万円〜数億円の初期投資をしなければならない、という大きなリスクがあることを考えることではないでしょうか。

どうぞいつでもみつや不動産にご相談下さい。